権現岳神社とは
岳神社(だけじんじゃ) 伊万里市重要有形文化財建造物(昭和60年(1985年)十二月指定
岳神社は、伝説によれば鎮西八郎為朝(1139~70年)が黒髪山の大蛇退治の時に、伊弉諾命(いざなぎのみこと)・伊弉再命(いざなぎのみこと)をまつったのがおこりといわれてます。神殿の後ろに天和二年(1682)建立の、「岳権現宮」石殿がありますから、このころまでさかのぼります。
拝殿は、桁行四間(七m)梁行三間(四.四m)で東側は、寄棟造、西側は入母屋造です。棟札から文政五年(1822)ころの建立と考えられます。
神殿は、桁行一間(一.七九m)梁行一間(一.四六二m)の千鳥破風付柿葺一間社流造です。左脇障子板裏面に「天保乙未仲夏(てんぽきのとひつじ」とあるので天保六年(1835)ころの建立です。
岳神社の拝殿と神殿は市内に現存する江戸時代の社殿建築のなかでも工夫をこらした優れた建物です。また大川内地区と鍋島藩との関わりや、鍋島藩窯の歴史のうつりかわりを知ることができる具体的な資料として貴重なものです。