鍋島献上の儀
福島県会津若松市 鶴ヶ城
平成4年8月23日、福島県会津若松市へ伊万里鍋島焼の「色絵桜樹文立葵 瓶子」を献上してまいりました。
献上式では会津若松市の室井照平市長ならびに市役所関係者と伊万里市からは深浦弘信市長はじめ、伊万里鍋島焼協同組合の畑石真嗣組合長ならびに組合員一行とで、「鍋島献上の儀」が執り行われました。
伊万里市の深浦市長からは、「鍋島献上の儀」とは鍋島藩が伊万里大川内山に藩窯として管理していた歴史があり、皇室とか朝廷などに献上品として、技術と伝統を引き継いで組合でやろうではないかと言うことになり、平成元年から続けている行事であることの説明が行われました。
日本各地にあるお城を持たれている行政区、最初の頃は西日本中心で行っていました。
お城をお持ちの市長を組長と見立てて、献上を行ってまいりました。ここ最近では岡山城・松山城、平成27年には江戸城と言うことで、内閣府の安倍晋三総理へ献上を行いました。
今回の献上は、東北地方では初めてとなる福島県会津若松の鶴ヶ城へ献上を行うことにしました、こころよくお受け頂いたことに感謝申し上げます。
会津若松市の室井照平市長からは、「日本最高峰と称えれれている鍋島を献上頂けることは、心より誇りに思いますし、またそれに恥じないように努めてまいる所存でございます」とお礼の言葉をいただきました。
本市の市花であります、「立葵と桜が描かれて貴重な逸品、謹んでお受けするものであります」との言葉を頂きました。
「古式に則り、3ヶ月もの月日を掛けて瓶子の制作に携わられた関係者の皆様には、心より御礼申し上げます」とのお礼の言葉を頂きました。
鍋島献上 窯焚き
色絵桜樹文立葵 瓶子
デザインの背景
献上先の福島県会津若松市の花である立葵を描いております。また会津若松市の鶴ヶ城にはたくさんの桜があることから、伊万里焼伝統紋様の桜を上部に描いています
伊万里大川内山 秋の窯元まつり「奉納式」
11月3日(水)に秋の窯元まつり「奉納式」が行われました
献上窯焚きの登り窯で焼かれた壺に上絵付けを施し、10月末に仕上がった「色絵桜樹文立葵 瓶子」を大川内山の中腹にある「日峰神社」へ奉納を行いました。
伊万里神社様から宮司に来ていただき、日頃、窯元の職人達が手がけている作品が順調に仕上がっている事への感謝と大川内山の窯元の繁栄を祈願いたしました。
伊万里大川内山 秋の窯元まつり「筆供養」
11月4日(木)に秋の窯元まつり「筆供養」が行われました
窯元では、絵付けに使う筆で使い古したものを、秋の窯元祭りの11月4日に感謝を込めて「筆供養」を行います。
筆は動物や植物の命を頂いて筆を作ります、尊い命に感謝して使いふりされた筆の供養を毎年行っています。
伊万里鍋島焼協同組合窯元のご紹介
年間イベント情報
大川内山歴史散策
文化財としての大川内山
大川内山の歴史


大川内山は江戸時代、佐賀藩(鍋島家)の御用窯(ごようがま)が置かれた地で、朝廷・将軍家・諸大名などへ献上する高品位な焼物が焼かれていました。これが今に伝わる「鍋島焼き」です。
17世紀から19世紀にかけて、佐賀藩(鍋島藩)において藩直営の窯が伊万里大川内山にありました。
高度の技術を持つ陶工達を集め、関所を置いてその技術が他に漏れないようにするため、立地的に三方を険しい山で囲われ、開口部に関所を設置することで技術を守るに相応しい場所が伊万里大川内であった理由という訳です。
佐賀藩の支配下にあった肥前国有田・伊万里(佐賀県有田町、同県伊万里市)は日本における磁器の代表的な産地として知られるが、その中で大川内山(おおかわちやま、佐賀県伊万里市南部)にあった藩直営の窯では藩主の所用品や将軍家・諸大名への献上品などの高級品をもっぱら焼造していた。
これを近代以降「鍋島焼」または単に「鍋島」と呼んだ(伊万里焼の一様式と位置付け、「鍋島様式」と呼称する場合もある)。鍋島焼の伝統は1871年(明治4年)の廃藩置県でいったん途絶えたが、その技法は今泉今右衛門家によって近代工芸として復興され、21世紀に至っている。
大川内山見て歩き


大川内山は狭い谷間に、窯元や藩窯公園があり、一巡して楽しめます。
景色は山水画のような奇岩と窯場の煙が、四季を通じて秘窯の里ならではの演出をしてくれますが、雨上がりの霧の中に見ると感激です。また、焼物に描かれている色々な花や草木が、藩窯公園の中に植えられていたり、青螺山には昔のままの自然の中で、小鳥が囀っています。
周辺施設のご案内
伊万里・有田焼伝統産業会館
■ロクロ技術研修
陶磁器の成形を行う技術を研修
■絵付技術研修
成形されたものに、色をつける技術を研修
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